経営学修士(MBA)コースの卒業生
MBA留学を考え始めたきっかけは何ですか?
収入は多くはなかったが安定していた。ただ、定年までずっとその業界に身を置くことに疑問を感じ始め、新しいチャンスをつかむためにも何か自分の強み(コンピテンシー)になるものを身に付けたかった。また、「一度は日本から出てみたい!」という強い思いもあった。
留学前の英語力や海外経験は?
海外旅行が数回。英語は、仕事ではまったく使わずTOEICスコアが400点くらい。そのため、大学付属の語学学校に通ってからビジネススクールに入学した。
オーストラリアとウーロンゴン大学を選んだ理由は?
オーストラリアはほとんどが公立大学で極端な格差が無く、どの大学になったとしても質が確保されるという安心感があった。最終的にウーロンゴン大学を選んだ理由は、オーストラリアの大学ガイド誌で評価がよかったことや、都会より住みやすそうなこと、都会よりコストが安いことが挙げられる(ウーロンゴンキャンパスに通学)。
帰国後、どのように就職活動をしましたか?
求人を出している企業に直接応募したり、人材紹介会社に登録したりして就活をした。数件のオファーをもらい、結果的に有名な外資系企業に就職できた。収入は留学前より大幅にアップした。
どのような点でMBA留学の成果を感じますか?
「MBA+ビジネスレベルの英語力」のおかげで、就職のチャンスや仕事の幅がぐっと広がった。
英語が話せることと(帰国時のTOEICスコアは約900点)、留学中にいつも外国人と接していたことで、外国人との交渉や海外出張への抵抗がない。授業で英語のプレゼンにも慣れている。こうした成果は、特に外資系企業への就職に有利だと思う。
会計、マーケティング等、ビジネスの基本を体系的に学んだことは、帰国後の仕事にも生かしている。実はその後も転職したが、特にマネージャー以上のポジションの求人ではMBA等のビジネス系学位を持っていると有利で、提示される報酬も高めになるようだ。MBAは一時的ブームではなく、キャリア構築に役立つ資格だと実感している。
MBAの勉強はどうでしたか?
特に1年目は英語の講義やディスカッションが聞き取れないこともあったが、最初に配られる講義プランに従って予習復習すれば何とか付いていけた。量が多くて大変だが、ひたすら読むことで言葉のハンデを埋めるしかない。会計、財務のように数字を扱う科目は英語力より数学的思考が勝負なので、数学の得意な私は言葉のハンデを感じずに済んだ。
グループワークが結構あり、様々な年代からなる多国籍チームでの作業は刺激的で面白かった。時には文化の違いのためにフラストレーションもあったが、そのうちに日本的感覚が世界標準でないと悟り、一々イライラしなくなった。
世界各国からの講師や学生がそれぞれ独特のアクセントの英語を話していた。ビジネスの現場ではネイティブスピーカー以外の英語に触れることも多く、留学中に色々なアクセントに慣れたことは帰国後の仕事に役立っている。
語学学校時代の友達は大学に入ってからも貴重な存在で、授業や生活の情報を交換し、互いに励まし合った。特に他のアジア諸国から数多くの留学生が来ていて、彼らのネットワークに随分助けられた。
ウーロンゴンでの生活はどうでしたか?
大学周辺は静かで、落ち着いて勉強できる環境だった。必要な物は大学の売店やウーロンゴンの街で買えるし、アジア食材店もあり、特に不自由はなかった。英語学校の生徒の中には週末ごとにシドニーまで遊びに行く人もいたが、私は自然が好きなので、歩いて行けるビーチによく行った。1年目と2年目の間の休みは、オーストラリアでは夏真っ盛り。海辺の町であるウーロンゴンはとても楽しかった。
いくつかの寮に滞在した(希望を出しておくと別の寮に移れる)。部屋数が多くスタッフが常駐する寮もあれば、一軒家を数人でシェアする独立型の寮もある。それぞれ特色があり、なかなか快適だった。寮の管理オフィスの人達はフレンドリーで、とてもよくしてもらった。